本書はMatt Copson(マット・コプソン1992年イギリス生まれ、現在はロンドンとロサンゼルス拠点)の、2025年5月までドイツのクンストヴェルケ現代美術センター(KW Institute for Contemporary Art)で開催された個展に合わせて出版されました。
ビデオ作品、インスタレーション、彫刻、ドローイング、パフォーマンス、レーザーアニメーションなど、過去10年間の彼の芸術活動を振り返るとともに、多岐にわたるキャリアを網羅した作品集です。
個展のメインとなる作品は「Coming of Age」、「Age of Coming」、「Of Coming Age」と題された三部作で、投影された赤ちゃんのドローイングアニメーションで描かれるオペラ作品がKWのメインホールを劇場に見立てて上演されました。ポップカルチャー、神話、古代哲学、中世の民間伝承など様々な要素を織り交ぜ、古典美術ではいたるところで描かれたにもかかわらず現代ではあまり描かれなくなった赤ちゃんというモチーフを、レーザーアニメーションというこれまた他にあまり見ない技法で表現しています。
本人曰く一般的な長方形の映像やプロジェクションマッピングを使った作品よりレーザーアニメーションの方が空間における物質的な実在性が有るとのことです。
彼は実存的な問いや現代の主観性を探求しています。現代社会における主観性が絶え間ない変化、スペクタクル、そしてアテンション・エコノミーによって形作られていると考えています。コプソンのインスタレーション作品はしばしば環境のような印象を与えます。それは鑑賞者を作品世界へと誘い込む構築された空間であり、赤ん坊、擬人化された動物、民話の登場人物といった原型的な存在が、人間のあり方を探求するための媒体となる世界です。
Patrick R. Crowley、Laura McLean-Ferris、Charlie Foxによる寄稿に加え、Emma Enderbyによるインタビューも収録されており、コプソンのハイブリッドな制作活動を形作る中心的なテーマ、手法、物語について深い洞察を提供しています。
また彼はガス・ヴァン・サントの映画Last Daysをオペラ化したものの演出や、Caroline PolachekのMVの監督も務めています
192 pages
ills colour & bw
22 x 28 cm
paperback
English
2025
https://www.instagram.com/mattcopson/
https://highart.fr/artists/matt-copson/