本書は幽霊が私たちの視覚文化に与えた多様な影響を、文学、心理学、文化史、美術史を巡りながら、19世紀以降のヨーロッパとアメリカにおける幽霊の表現をユーモラスかつ奥深い包括的な研究としてまとめたものです。
幽霊は大衆文化のあらゆる場面に登場し、スクリーンや舞台、書物に取り憑き、文学、民話、神話の中に、私たちを放っておいてくれない落ち着きのない霊として棲みついています。歴史を通して幽霊は芸術作品にも取り憑いてきました。生と死、恐怖とユーモア、善と悪、見えるものと見えないものといった境界の狭間の存在として、幽霊は様々な世界を繋ぎ、表現したり、記録したり、コミュニケーションを取ろうとする試みは、認知的な挑戦であると同時に感情的な体験をもたらします。幽霊に独立した存在を認める人もいれば苦悩する精神の表れと考える人もいますが、幽霊は潜在意識に潜む、不安を掻き立てる、抑圧された力を私たちに思い出させます。あらゆるメディアの芸術家たちが幽霊の領域を探求してきました。近年の芸術において、幽霊はしばしば、私たちを悩ませるあらゆる暴力と抑圧のメタファーとしても現れます。
2025年9月から2026年3月までスイスのバーゼル美術館で行われた展覧会にあわせて出版されました。
William Blake
Nicole Eisenman
Katharina Fritsch
Johann Heinrich Füssli
Ryan Gander
Mike Kelley
Paul Klee
René Magritte
Meret Oppenheim
Tony Oursler
Cornelia Parker
Thomas Schütte
Rachel Witheread
https://www.merianverlag.ch/en/produkt/kunst/geister-ghosts/0f9ddbc7-caac-45f9-8807-7bd665a241a0.html
https://kunstmuseumbasel.ch/en/exhibitions/2025/ghosts
Curated by Eva Reifert
2025
140 pages,
21 x 30 cm,
paperback,
German/English